先週開催した「相続・財産管理研究会 8月度定例会」では、司法書士・税理士・弁護士の先生方との情報交換会を行いました。
税理士の先生、弁護士の先生からどうすれば「遺産整理案件」を紹介してもらえるか、そのためには何が必要か、ということについて率直にご意見をお伺いしました。
 
特に税理士の先生から挙がったご意見として最も多く寄せられたものは、
「司法書士が遺産承継業務を行うということを知らなかった」と言う声でした。「遺産承継業務って何?」という先生もいたほどです。
 
税理士事務所に、相続税申告のお客様から遺産整理の依頼をされても、税理士は対応しないし、紹介をする先もないので、お客様に対応させているという事務所が多く、もっと税理士に対して、遺産承継業務の PR をしていく必要性があるし、それ次第で税理士経由の遺産承継業務はもっと増える可能性が高いと思います。
 
そのために、遺産承継業務の料金表やサポート内容などのツールを税理士に共有することが必要になります。
 
また、税理士事務所に寄せられた相続税申告のご相談の際に、司法書士に同席してもらい、登記や法務などについてアドバイスがすぐにもらえることを望んでいる税理士の先生も多かったです。
 
事務所に直接訪問して同席するということが難しいのであれば、ビデオ会議などでオンラインでつなぎ、ご相談に対応するということでもいいでしょう。
 
さらに、税理士の認識として、お互いの紹介「件数」を見ているのが税理士で、紹介「売上」を見ているのが司法書士、というのが大きく違うところでした。
というのも、相続税申告をご紹介できれば、平均単価70万円以上、案件によっては100万円を超える報酬になりますが、税理士から紹介を受ける相続登記、平均単価は5万円程度。
相続登記を14件依頼されないと釣り合わない状況です。
 
でも、税理士の認識は「商業登記も紹介してるでしょ」という感じ。
お付き合いのある税理士にはしっかりと、紹介案件の「合計売上」を見ていることを伝える必要があります。
 
隣接士業ですが、まだまだお互いにとって知らないことも多く、より連携を強めていくために必要なことはもっとありそうです。見方を変えると、より連携を強化していくことが、お互いの事務所のためにも、それからお客様のためにもなるのは間違いないことだと改めて感じました。

この記事を書いたコンサルタント

川崎啓
川崎啓


新卒で株式会社船井総合研究所に入社後、多岐に渡る業界の経営コンサルティングに従事した後に、司法書士事務所専門コンサルティングチームへ。

現在は、全国20を超える司法書士事務所の経営サポートを行っており、その大半は相続業務を基軸に業績アップの提案を行っている。

WEBや紙媒体を駆使して、一般顧客からの受任を獲得するダイレクトマーケティング支援はもちろん、遺産整理や遺言執行などの業務導入を促進し、相続平均受任単価を倍増させる支援や、早くから成年後見業務の社会性、将来性、収益性の可能性を感じ、ご支援先に対して後見業務を切り口とした介護関係チャネルの営業支援を行い、業績アップ、永続成長事務所創りをお手伝いしている。

司法書士の社会的地位の向上を後押しすることをミッションとして、日々経営サポートに励んでいる。