2017年10月10日

今、弁護士が相続分野において求められることは〇〇

皆さん、こんにちは。船井総研の岡田です。弁護士の先生方を専門に支援させて頂く部門にて、特に相続分野の開拓のサポートをさせて頂いております。本日は、11月11日に開催する法律事務所 相続・遺言業務研究会についてお伝えさせて頂きます。

日本は2007年から超高齢化社会(65歳以上人口が21%以上)を迎えており、2040年まで高齢者は増加し続けるという予測もあり、至る所で相続に関するイベントや情報発信を目にするようになりました。

高齢者人口の増加に伴い、弁護士の先生方も相続に関心を寄せる方が増えていると感じておりますが、「高齢者が増えれば、相続の紛争案件も増える」という期待とは別の状況が垣間見るようになってきています。

それは、“紛争案件の発生率の低下”です。司法統計で発表されている、遺産分割調停の成立・認容件数と死亡人口の推移から算出してみると、紛争事件の発生率が低下してきているという事実がわかります。

表:高齢者人口、死亡人口の推移予測

出所:内閣府/高齢者白書より作成

表:遺産分割調停の成立・認容件数と死亡人口の推移(平成23年~平成27年)

出所:司法統計より作成

発生率が変わらなければ、遺産分割調停は増加してくのですが、発生率が低下してきているので、遺産分割調停のマーケットは拡大していません。

一方、法律事務所業界はどうかというと、年々弁護士数が増加している上に、相続分野に注力してマーケティング活動を行う事務所も増加傾向にあります。つまり、今までと変わらないやり方で紛争案件が入ってくるのを待っているだけでは、どんどん仕事は減少していくと考えられます。

遺産分割調停のマーケットが拡大していない1つの要因が、税理士、司法書士、行政書士など、他士業の生前提案が活発化しているということです。将来揉めないためにどうしたらよいかという提案をしているわけですから、きちんとした提案がされているとすれば、争続は発生しにくくなるわけです。それでは、今後、弁護士業界ではどのように相続業務の拡大に取り組んでいく必要があるのでしょうか?

弁護士に今求められていること、それは紛争になる前のサポートです。もちろん、紛争案件への対応ニーズもあると思いますが、弁護士だからできる生前の相続相談、弁護士だからできる遺言作成のアドバイスなど、紛争以外にも弁護士だからできることはたくさんあるはずです。

今後、さらに相続分野において業務拡大を図っていただくためにも、まずは地域の相続分野における主導権を取るためのマーケティング活動に積極的にチャレンジして頂けますと幸いです。

【この記事を書いたコンサルタント】

シニア経営コンサルタント 岡田 弘毅(おかだ ひろき)

広島県呉市出身。北陸先端科学技術大学院大学を修了後、船井総合研究所に入社。 入社後、士業専門のコンサルティングチームに所属し、 現在は法律事務所専門にコンサルティングに従事している。 現在、約30の法律事務所のコンサルティングに従事し、 日々クライアントの経営課題に対して実践的な課題解決の提案をしている。 お付き合い先は北海道から沖縄まで全国に幅広く、全国のお客様の業績アップに尽力している。 特に地方商圏を拠点に構える事務所とのお付き合いが多く、 地方商圏の特性に合わせ、地域密着型のマーケティング手法を用いたコンサルティングに明るい。 「長所伸展」をモットーに、開業支援・活性化支援ともに事務所の長所、弁護士の先生の個性を活かしたマーケティングの展開に取り組み、業績を向上させている。 最近は、弁護士業界専門のコンサルティングチームの相続分野の責任者として、 弁護士の先生方の相続・遺言に関する業務改革の推進に邁進している。

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